アダラートの服用と飲酒と下肢動脈硬化

アダラートの有効成分ニフェジピンは、L型カルシウムチャネルの働きを阻害することで、血管平滑筋内へカルシウムイオンが入ってくるのを阻止して、血管平滑筋が収縮できないようにするため、結果血管平滑筋が弛緩して、血圧を下げます。このような働きをする薬を総称してカルシウム拮抗薬といいます。アダラートを代表とするカルシウム拮抗薬は血圧降下作用が、他の高血圧症治療薬よりも高いため、手っ取り早く血圧を下げるには非常に都合のいい薬です。一方、併用薬がある場合に、薬物間相互作用の心配をしなければならないのがアダラートの欠点です。有効成分ニフェジピンは肝臓でシトクロムP450のサブユニットCYP3A4によって代謝されます。この代謝酵素は最も多くの薬物の代謝に関わっている酵素です。もしCYP3A4で代謝される薬物をアダラートと併用した場合、代謝酵素の奪い合いが起こり、両者の代謝効率は低下してしまいます。そして、両者の血中濃度は上昇し、主作用、副作用ともに増強させてしまいます。
アダラート服用時のお酒の摂取に関してですが、お酒の摂取は特に問題ありません。ただし生絞りグレープフルーツサワーの場合は問題があります。グレープフルーツの成分が前述のCYP3A4の働きを不可逆的に阻害するため、薬の作用が増強してしまいます。グレープフルーツサワー以外のお酒の摂取は気にしなくていいでしょう。
またアダラートは下肢動脈硬化に効果があります。下肢動脈硬化は文字通り脚部の動脈が固くなってしまうのですが、中膜石灰化型動脈硬化も下肢に起こりやすく、下肢動脈硬化の一種です。アダラートは血管を拡張させ動脈での血管抵抗を緩和するので、下肢動脈硬化の予防効果が期待できます。