治療実績病院で血中濃度測定が不要になったアダラート

アダラートはニフェジピンを有効成分とする高血圧や狭心症の治療に用いられる医薬品です。カルシウム拮抗薬に分類されるアダラートは血管にあるカルシウムを透過させるタンパク質に作用してカルシウムの流入を阻害します。カルシウムの流入が血管の収縮を引き起こすという現象につながることから、その過程を阻害することによって血管を拡張させ、血圧を低下させるというのがそのメカニズムです。アダラートの特徴として心筋に血液を送り届ける冠動脈に対して選択制が高いことから、冠動脈の血流の低下が原因で発症する狭心症の治療において有用性が高いものとして利用されてきました。しかし、血中濃度の制御が難しく、血液中の濃度を測定しながら投与量を設定する必要があり、治療実績病院でなければ安心して用いることができないという欠点も持っていました。顔面紅潮や頭痛といった過剰投与による副作用を裂けるためには血液中の濃度を測定する機器の導入が必要であり、それをもって多くの患者の治療を行い、治療実績病院として認識されないと患者の役に立てないという状況があったのです。
しかし、製剤の工夫によってこの問題が解決されました。徐放性製剤であるアダラートL錠、続いてアダラートCR錠が登場することによって血液中の濃度を測定しなくても適切な血中濃度を保てるようになったのです。これにより機器や医師の揃った治療実績病院でなくともアダラートを使用できるようになり、多くの狭心症患者に使用されるようになっています。その安全性と使いやすさが確保されたことによって狭心症だけでなく高血圧に対してもよく用いられるようになり、多くの患者を救えるカルシウム拮抗薬としての地位を確立しています。